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ふぉーとれす

戦跡探索や日々の出来事などを紹介します。

早朝の観音崎にて

観音崎にやってきた。予報では午前中から雨が降るとのことでその前に探索をしてしまおう。
園路陥没!?
看板
まず北門第二砲台に向かい、いろいろいろと見て(後日、別記事にて紹介)次に第三砲台へ。
至第三砲台 隧道
砲台にアクセスする隧道内の煉瓦は上下異なる。震災後の損傷を補修したものだろうか。年代による差が生じている。
隧道内
隧道を抜けると左側に掩蔽部がある。手前の広場には砲具庫があったようだ。
掩蔽部
当然の如く塞がれている。塞がれたのもかなり前のことだろうが、せめて内部が見える柵ならなあ
閉塞
穴からカメラを突っ込み、内部撮影。
右
左
まあここまでは普通に見ることができる。ここに来た目的はこれを見るためだけではない。
広場の背後から藪に入り軍道の痕跡を進んで行くと三本の柱が現れる。
三本
安山岩製の八角柱三本である。これは測遠器台と思われる。
測遠器台
測遠器台(2)
先に道の痕跡が続いている。
軍道痕跡
痕跡を辿って行くと遺構が見えてくる。場所は隧道上の高地である。
遺構、現る。
遺構は煉瓦構造物であることがわかる。
煉瓦構造物
遺構に接近する。約4年前に見に来て以来となる。
円筒形煉瓦構造物の観測所である。煉瓦は小口積みをしている。
この観測所、第三砲台よりも後に造られたのでは。
断裂
円筒形煉瓦構造物(観測所)
壁の上に金具が付いている。天蓋を取付ていたのだろうか。
金具
煉瓦の刻印も多数確認。桜の刻印であり、小菅集治監製の煉瓦だ。
刻印
刻印2
刻印3
厚い壁。
壁
台座。
台座
とりあえず戻ってきた。
戻ってきた
今度は掩蔽部の上を探索するが、激藪で進むのが大変。通気口を見つけられなかった。
下に隧道
しばらくガサゴソして第二砲座側に出た(左翼側)
煉瓦が散乱している。
煉瓦散乱
刻印を確認す。
刻印
刻印2
刻印3
観測所付属室の残骸。公園化により失われた第二砲座側(左翼側)の残存遺構だ。
煉瓦壁
刻印あり
壁
ここで先ほどからポツポツと降っていた雨が本格的に降り始めた。撤収しようかと思ったがさらに下の斜面が気になるので探索を続行。
斜面に残骸がある。
石材
コンクリート
さらに下るとコンクリートの塊があるではないか!
塊
これって落下した観測所の遺構ではないだろうか。
観測所
塊。金具が付いている。鉄筋か
塊
鉄筋入り
正面から。
正面から
煉瓦を含む分厚い壁と小階段。他砲台の観測所とほぼ同様の形状である。
壁、小階段
小階段
他の観測所でよく見られる窪みもある。
窪み
周辺を探すと石と煉瓦で積まれた雑な壁があった。
雑な壁
土管も散乱。
土管
斜面をかなり下まで来てしまったし雨も降ってることだしそろそろ園路側に戻るべきかと思ったが、結局道っぽい痕跡を辿りながら先に進んでしまった。ふと右側の斜面の下を見ると・・
な ん か あ る
なんかある
ズザザザーッ!と斜面をほぼ滑り落ちて到着。
何だこれは!?そしてここはどこなんだ
現れた遺構
正面から見る。アーチがいいねぇ。
正面から
内側から入口を見る。元々屋根があったのだろうが、無くなって露天状態。
内側より
十字型の窓。この形に見覚えがある。
十字窓
この遺構の窓の形と同様だ。(便所遺構と思われる。これも観音崎にある)
類似遺構
内側。窓四つ。これも便所遺構だろうか。
窓たち
屋根や入口部分のアーチが欠落。
欠落
左
右
十字窓外側。
外側より
反対側の斜面より遺構を俯瞰す。
俯瞰
谷まで下りてきてしまったのだが、さて、どこから出ようか・・。
車道と写っている門からだいたいの位置はわかった。道に出れそうだが。また上へ。
車道
上に行けば園路に戻れると思ってしばらく斜面を登り雨の中、藪をガサガサ。
ようやく柵が見えた。やった~
柵
辿りついたのはいいが、どこなのよここは?
どこ?
・・・変なところから出てきてしまった。
・・・。
見覚えがあると思ったらこの広場、第三砲台じゃん!結局同じところに戻ってきた~
辿りついた広場
ということで今度は第一砲座側(右翼側)へ。
観測所。分厚い。
観測所
コンクリート構造物
煉瓦もある。オランダ積か。
煉瓦
「上」の刻印。
上
28糎榴弾砲砲座。両翼で計四門。一つの砲座に二門据付けられていた。即用砲弾置場も他砲座に比べて多い。
砲座
砲座
観測所への石段。
石段
看板。
看板
揚弾井のところを屋根代わりに雨宿りをし休憩した後、第三砲台を後にする。
第三砲台
戦没船員の碑がある広場にやってきた。ここは大浦堡塁があったところだ。
整備されてしまったため遺構は砲座の側壁しか残っていない。
側壁
実はこの広場からはあるものが見えるのだ。
景色
花立新砲台の八八式観測所である。(防大敷地内)
観測所遠望
帰りの園路にて。鳩が集まって地面をほじっている。土中の虫を探しているのだろうか。しばらくほじると集団で移動していた。
鳩
鳩たち
移動
青少年の村方面のルートで下りた。
青少年の村
第一火具庫。歴史的価値が高い貴重な建物である。残してほしい。
火具庫

こうして早朝の探索を終え帰途に就いた。観音崎には何度も来たことがあるがまだ知らないものがあるかも知れない。
そういえば朝飯まだだったなあ。
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  1. 2012/03/25(日) 00:52:43|
  2. 戦跡
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走水狙撃用洞窟陣地

横須賀市走水(破崎)には本土決戦に備えて太平洋戦争末期に構築された狙撃用洞窟陣地がある。当時は横須賀鎮守府所属の特別陸戦隊が配置されたと思われる。
ここは以前来たことがあったが、今回久しぶりに再訪してみた。

海岸を歩いていると第一海堡が見えたので撮影。
第一海堡
雲の間からの日光に照らされると海堡が黄金の島のように輝いて見えた。
黄金色 第一海堡
第二海堡も見える。クレーンが立ち並び何やら工事をしている。ん?
第二海堡
このソーラーパネルみたいなものは何だ?
ソーラーパネル??
走水水源地、東京湾要塞地帯標が見えた。
要塞地帯標
スカイツリー遠望。
東京634 遠望
破崎に来た。潮が引いている。
破崎
このあたり、以前よりも浸食されているような。
削れている
壕口が見える(赤丸部分)ここは入るには狭いのでもう一箇所のほうに行く。
壕口
もう一箇所の壕口に到達。
壕口
内部より開口部を見る。以前と状態にとくに変化はみられない。
開口部
奥に通路が伸びる。右側は小部屋。
通路
この陣地で一番広い空間。棲息部であろうか。
棲息部
いつもの奴ら。よっ
ゲジ 群集
棚状の掘り込み。棲息部両側の壁にある。明かり置きか。
窪み
ゴミが散乱している。ここが使われていた頃があったようだ。
ここを右へ行くと
ゴミ散乱
開口部がある。(左側は小空間)
最初に外から見た壕口はこれである。
開口部
棲息部に戻り、さらに奥へと続く通路へ。
奥へ 通路
通路
碍子。陣地内に多数ある。
碍子
分岐があるが、このように埋まってしまっているところもある。
ほぼ埋没
壁が白い。
白
分岐のひとつを進んで行くと風のとおりを感じる。
通路の先には開口部からの光が見える。
光
この開口部は外からだと先ほど進入した壕口より高位置に開口していることがわかる。
これは銃眼であり、この空間は狙撃室で、上から海面を狙えるようにしているのだろう。
銃眼
狙撃室
銃眼の手前、左右及び天井部の壁が掘り込んであるが、この部分にコンクリートを流し込み、固めてより強固なものにするための途中の段階ではないか?
掘り込み 左
掘り込み 天井部
〈他陣地の銃眼の例〉 長浜海岸狙撃用洞窟陣地
長浜陣地 銃眼
他の分岐の先の空間、通路より一段高い。・・なんか臭いぞここ・・。
空間
銃眼の掘削途中か?湿気が・・湿度高いし臭えなぁ・・。
掘削途中か
碍子?
碍子?
悪臭の正体はこれ。小動物の糞。あまりも臭くて息苦しいので緊急退避。
臭い
悪臭の部屋を脱出し、陣地最奥部まで到達。TAKO♥の謎の落書き。
TAKO♥
さて、引き返すかとふと壁を見ると何やら文字が彫り込まれているように見えた。
照射角度を変えて照らすと・・
海軍對 
海軍までは読み取れるがもう一文字は「對」で合ってるか?「對」=「対」?
これは以前来たときは気づかんかったなあ。
海軍對
そんなこんなで進入した壕口まで戻ってきた。
戻ってきたぞ
さて出よう。
開口部
眩しい!
日差し
夕陽だ。
夕陽
進入したのとは別の壕口。
壕口
伊勢町橋と日没。
日没
輝く波打ち際。
波
沖の方から掛け声が聞こえてくる。
防大の走水海上訓練場のカッター(短艇)練習だ。
練習中
こんなところにロープかよ!?
急すぎだろ



  1. 2012/03/13(火) 01:51:23|
  2. 戦跡
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戦跡風景写真会-後編-

前回に続き開催です。今回(ラスト)は様々。

海軍
海軍用地
海軍用地
海軍
二重波線
蓋
海軍砲術學校
軍港逸見門
三笠
英国輸入レール 1887
境界
陸軍省
防
防ニ一
作戦室
戦闘指揮所
龍
弾痕
宮城掩体壕
茂原掩体壕
館空遺構?
館砲遺構
館山海軍砲術學校跡
雄魂
夏草や兵どもが夢の跡
遠き戦地
四一式山砲
鉄筋
発電所壕
震洋レール跡
ボイラー
高圧碍子
航空隊本部庁舎
廊下
扉
三式中戦車
奉安殿
横須賀海軍共済病院病棟(消滅)
第5病棟(消滅)
耐弾式縦穴坑
高角砲座
四つ池
油壷
浜諸磯洞窟砲台
三戸浜南銃眼
川間陣地銃眼
館山布良陣地銃眼
半分までのコンクリートの失意
壕口
碍子
長者ヶ崎トーチカ
沈んでいるもの
ランプカバー
面
食器
ネイビーブルー
電球
大正

戦跡風景写真会、全三編で開催しました。ではまた。
  1. 2012/03/04(日) 06:05:32|
  2. 戦跡
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プロフィール

榴弾砲

Author:榴弾砲
中学生の頃に戦跡に興味を抱くようになり、おもに三浦半島の戦跡探索を開始して現在に至る。
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■当ブログ掲載情報(戦争遺跡及びその他遺跡・遺構等)は現状と異なる場合があります。また、掲載情報の現場での探索・調査時の事件・事故等について当方は一切の責任を負いかねます。
■遺跡・遺構には危険箇所や進入禁止の場所がありますので十分注意し安全第一、自己責任において行動をお願いします。
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